平成20年度理事総会〜講演〜『一貫指導に向けた取り組み』
- 【開催日】
- 平成21年4月25日
- 【主 催】
- 香川県
- 【講 師】
- 丸亀南Try-Kidsバレーボールクラブ(日本バレーボール学会KIDSバレーボール研究WG委員)
黒明 慎太郎 Kuroaki Shintarou
1.講師プロフィール
- ≪所 属≫
- ・日本バレーボール学会 KIDSバレーボール研究ワーキンググループ委員
- ・丸亀南Try-Kids バレーボールクラブ 事務局(監督)
- ≪資 格≫
- ・日本体育協会 公認指導員
- ・日本SAQ協会公認 SAQレベル1インストラクター
- ≪研究内容≫
- ・KIDSバレーボール研究〜親しみやすいバレーボール〜
2.KIDSバレーボール研究での取組み
- ≪研究キーワード≫
- ・親しみやすいバレーボール
- ≪研究メンバー≫
- ・日本バレーボール学会…8名
- ≪研究カテゴリー≫
- ・キッズ育成のシステムづくり
- ・発育発達の理解
- ・バレーボールにつながる動きづくり
- ・競技力向上のためのミニゲーム
- ・その他
3.発育発達の理解
≪近年の子どもを取り巻く環境の変化≫ 〜20年前と現代の体力比較〜
平成17年体力・運動能力調査報告書〜文部科学省調べ〜
- ≪総合的評価≫
- ・1985年 6歳の体力=2006年 9歳、10歳
乳幼児期から発育期の子供の身体活動・スポーツ〜ガイドライン策定にむけて〜
日本学術会議シンポジュウム報告より。(2008年3月18日)
- ≪要 因≫
- 1.学校外の学習活動や室内遊び時間の増加による外遊びやスポーツ活動時間の減少
- 2.空き地や生活道路といった子ども達の手軽な遊び場の減少
- 3.少子化や、学校外の学習活動などによる仲間の減少
基本的な動作の未習得+運動量(歩数)の減少。
- ≪改善策≫
- [文部科学省の取組み]
- 1.元気アップ親子セミナー
- 2.スポーツ選手ふれあい指導事業
4.スポーツの環境変化について
5.発育発達見地からの教育
体力低下と言及されているが、チャンピオンデータの変動は殆どない。
SD(偏差)値の拡大と総合的体力の低下。
走る/跳ぶ/投げるの基本的動作の経験と獲得
指導教育現場における動作の多様化と洗練化
こどもが『やりたい!』と思わせる指導プログラムが不可欠である。
自発的動作の確立へ
6.心理的見地からの教育
7.バレーボールにおけるコーディネーショントレーニング
≪コーディネーショントレーニングとは≫
・神経―筋をはじめとする運動の協応的機能を開発
・改善することを目的としたもの
・旧東ドイツで始められたトップアスリート育成のためのトレーニング方法
・ヨーロッパでは競技者育成プログラムの中に、重要な柱の一つとして位置づけている
・エネルギー系ではなく、神経系に視点を置いたトレーニング方法
・実施においては、運動能力と脳神経系の発達の原理に従うことが重要
JACOTの資料より
- ≪目 的≫
- スパイカーが空中を飛んでくるトスにジャンプしながらアプローチし、空中でコンタクトする ⇒スパイク
- 空中を飛んでくるサーブのスピード、コースを認識しながらアプローチし、落下点を見極めてコンタクトする
⇒レセプション
『接点を見つける』
いくら分母が大きくても、分子が小さくてはもったいない・・・
コーディネーショントレーニングに重要なヒントが潜む
8.姿勢について
≪正しい姿勢の習得≫
骨盤を立てる(前傾)/背すじを伸ばす
/お腹を引き締める/胸を張る/肩甲骨をさげる/首を長く見せる/アゴを軽く引く
/カラダに一本の柱が立っているイメージを持つ…etc
9.脳と体の関係(運動発現のメカニズム)
10.5つの指導ポイント
11.コーディネーショントレーニングの紹介
12.コーディネーショントレーニングの紹介
13.一貫指導の定義 〜バレーボール一貫指導システム 基本構想編抜粋〜
≪一貫指導の定義≫
世界クラスの競技能力の開発を目指して、競技者の成長と発達に対応
しながら、その可能性を最高度に開発するために、発掘、育成、強化の全体を通じた共通の理念と指導カリキュラムに基づいてそれぞれの時期に最適な指導を行うこと。
≪一貫指導システムの定義≫
一貫指導を実施するために必要な資源・要素・条件の仕組みおよびそれを活性化し効果的運営するための仕組み。
14.共通の目的(ブロック例)
15.ブロックシステムの理解
16.一貫指導過程の段階 〜バレーボール一貫指導システム 基本構想編抜粋〜
17.一貫指導を支えるシステムづくり 〜バレーボール一貫指導システム 基本構想編抜粋〜
18.一貫指導における問題点と実践案
19.丸亀南トライキッズでの活動
20.今後の取組み
・継続的なバレーボール教室の開催(入口の敷居を低く)
・地区選抜制度の提案
・年齢別指導プログラム案の立案(強化と普及の両輪)
・コーディネーショントレーニングの立案と実践(学会での活動を公開する年度)
21.用語について
2009/04/25